気がつけば、持病をきっかけに自宅で療養生活を始めて3年が経っていた。今は働いているので現在の状態が療養生活なのかどうかは分からないけれど、フルタイムで働く生活からは程遠いのでまだ療養中なのかもしれない。療養しながら仕事をしているという感じで、自分でもこの状態がなんなのかあまり理解できてない。簡潔にまとめるとフリーランスとして働いている、という一言に集約されるのだけれど。
服薬を始めて、情動的にはだいぶ安定したし、以前の何と戦ってるのかよく分からない緊迫した精神状態からは結構解放されたけど、病気の根源はまだ脳に張り付いているし、以前の脳の状態とは明らかに違う。これはもう仕方のないことで、そういう脳に変化してしまったんだと認めざるを得ない。以前とは違う体質になってしまったというか、もともと敏感だった部分がもっと敏感になってしまった感じだから、それを切り離すことはできないという一種の諦めがある。
症状は進みこそしないけど、じっとしているからと言って治るわけではない。今の状態は楽だけれど、果たしてずっとこのままでいいのか、と漠然と思ったりもする。外に出る機会は病気になってから明らかに減ったし、対面で人と会って成功体験を得たりしても、未だ不安を理由に色々なイベントや機会を逃し続けている。でもそれに気づけたこと自体は進展だと思っていて、不安の真っ只中にいる時は自分の置かれている状況に気がつけないし、動いてみようかな、という気持ちになれない。なので動けなくて歯がゆいという気持ち自体は進歩なのだと思うことにしている。
しかし体力がないのならせめて家でもやれることをしよう、と思って、最近はNHKの「デザイントークス+」という番組をよく見ている。広義のデザインを扱っている番組なのだけれど、「デザインハンティング」という、地域に根付いているデザインをリサーチするシリーズが面白く、このシリーズの回は必ず見るようにしている。特に遠出が出来ない今の自分にとって他の地域の情報はありがたく、必ず一個は気になる情報があるので、番組が終わってからその事について調べる、というルーティンになってきている。最近だと新潟のデザインハンティングの回が面白かった。
十分に気力が回復してきたらまた以前のような生活が出来るかもしれないけれど、今のところは自分で出来る範囲のことを続けていって、近い将来自然とそうなっていたらいいな、というのが理想でもある。
何が言いたいのか分からなくなったけど、そんなに将来に関しては悲観していない部分もあって、3年前の何も出来なくなりそうだった恐怖感は今のところはない。また一年後どうなっているかは自分にも分からないけれど、現状で出来る精一杯のことを続けていこうと思う。
今になって気づいたけれど、そういえばもうとっくの昔に令和になっていたんでした。