今日、ほぼ3年ぶりに初対面の人と話す機会があった。3年前にアルバイトを辞めてからというもの、体調の都合を理由に初めての人と会う機会をほとんど見送ってきた。人と会う機会自体もそもそも少なくなり、たまに話すのは気心の知れた長年の付き合いのある人か、ネットで自分と頻繁に交流をしている限られた人になっていた。
まだ20代の半ばにも関わらずそれでいいのか、という気持ちはありつつも、元々人と対面で話すことにプレッシャーを感じやすく、散々対人恐怖症で悩んできたというバックグラウンドに加え、現在患っている持病の症状がその不安をより強くさせていて、なかなか対面で人と会うことに踏み切れなかった。だからこの一年の仕事はこちらからのお願いで、ほぼフルリモートでお請けさせていただいていた。ただ、やっぱり対面で会った方が言葉以外の諸々の雰囲気が伝わりやすいということは自分でも分かっていて、タスクの状況的にテキストだけでのコミュニケーションが難しくなったという事もあり、去年からお仕事をさせていただいている方々と今日初めて対面で打ち合わせをした。
いざお会いして話してみると、元々事前にテキストでコミュニケーションを取っていたり、自分の弱みを打ち明けていたこともあるのだけれど、目の前のやるべきことに集中していて不安を感じる暇がなかった。心配していた体調も(短時間だったからということもあるけれど)崩すことなく、最後まで終えることができた。
その時は何も考えていなかったのだけれど、時間が経つにつれて「これは成功体験ではないのか?」と思い始めた。「持病の症状が人前で出てしまったら迷惑をかけるから」「そういう気質、性格だから」「そう簡単に治せないものだから」と言い訳をしていた部分が少なからずあったのかもしれない。そしてこの一年で、人と会うことに抵抗があるにも関わらず、心の底では人との交流を欲していたのだな、という矛盾にも気がついた。
知らない間に自分で自分をこうだ、と決めつけていた部分があったのかもしれない、と思った。自分を孤独にしていたのは自分なのかもしれない。得意ではないものへの不安が強すぎて、失われた機会がいくつもあった。今日の経験をきっかけに、なにか一つ光が見えた気がする。
まだ自分から遠方に打ち合わせに伺うことはできないし、今回は相手の方が自宅に訪れてくださったことで実現したのだけれど、一つ自分にとっての課題をクリアできたような気持ちでいる。3年前に諦めたものがまた自分の手中に戻ってきたような、そんな感覚を味わっている。
「大丈夫」と思える体験を増やしていこう。これから、少しずつ。