前回の記事でも書いたように、地方でフリーランスとして働き始めて1年が経った。この1年はただただ自分がどうやって働くかということについてしか考えていなくて、仕事に対してもひたすら無我夢中でやっていた。
年末が近づき、少し今後について落ち着いて考え始めた時、「これから一体どうやって成長していくのか?」という新たな課題が浮かび上がってきた。今年一年は苦手意識が強かったグラフィックデザインのクオリティーを上げることに注力していて、仕事の合間に息抜きでグラフィックを作ったりしていた事もあって去年と比べると比較的スキルアップは出来た気がするのだけれど、それ以外の何かが諸々と欠如しているような気がしてならない。体系的な知識を学ぶことや、幅広い情報のキャッチアップなんかも十分には出来ていない。
3年前に働いていたアルバイト先では、当時は自分の能力の低さの壁にぶち当たって毎日辛かったのだけれど、あの時学んだこと、教えていただいたことが今は非常に役立っていて、あの経験は自分一人だけでは得られなかったものだと思う。レベルの高い環境に身を置かせてもらっているという自負はあって、それに伴って落ち込む回数も多かったけど、その時の経験が今になって活きている気がする。
今の自分の状態は、ネットづてに新しい情報を教えてくれる人やノウハウの交換をしてくれる人と交流をしたりはしているけれども、いかんせん実作業をするのは一人だけなので、成長するもしないも全て自分にかかっていると言える。前職のバイト先ではレベルの高い人たちと一緒に働くことによって自分の情報感度も底上げされていくような感覚が多少あったのだけれど、一人だとそれを実感する機会は少ない。なおかつ、デザインのクオリティーをチェックしてくれる人もいないので、全て自分で判断を下さなければならない。
地方なので、一極集中が激しい都会と違って競争相手はほぼ皆無に等しく、グラフィックデザイナーの人は見かけたりしても、自分の近辺のエリアでWebを専門にやっているようなデザイナーの人はあまり見かけない。というか、隠れているのかもしれないのだけれど見つけることができない。となると必然的に声の大きい人、情報発信が多い人が目立つことになり、自分もこうやってブログやnoteで発信を重ねるにつれてだんだん周囲の人に存在を認識されつつある。それは地方の良いところでもあったりすると思うのだけれど、「地方で競争相手がいないから」という理由でデザインの質を下げるということはしたくなくて、どうせなら「このレベルの人が地方にいるのか」と思われたい、という変なプライドのようなものがある。そのためには、前述のような成長は個人的に欠かせないと思っている。
ただ一個人のフリーランスとしてだけではなく、チームで働いたりする機会なんかを増やしたりして(今もチームで働かせてもらってはいるのだけれど)、来年は大きく成長していきたいと思ったので、年が暮れる前に次の年に向けての決意表明なんかをしてみたのでした。