今日、「山山アートセンター」という、自分がWebデザイナーとして関わったプロジェクトのサイトが公開されました。コンテンツはまだまだ作っている途中で、今のところ完成系は見えていないけれど、ある程度の体裁としてまとまってきたので公開となりました。
山山アートセンターとは、福知山市の三岳地区を中心に、京都府北部〜広く山陰地域=「このあたり」、また世界中の山が見える場所を拠点に横断的にアート活動を展開するというプロジェクトで、京都の山奥で小ぢんまりと活動しているようで世界中に繋がりを持つという特性を持っているので、サイトも多言語対応をする必要があって、各国のありとあらゆる言語を通してサイトを見れるようになっています。この経験を通して、自分は初めてロシア語がこんなに横幅を取る言語だということを学びました。
このお話を頂いたのは今年の夏頃の話で、これまでの活動をまとめた冊子なども見せていただいたのですが、今まで自分にとって馴染みのある地域である福知山でこういった活動が行われているということを知らなかったので、どこか異世界のようにも感じて、だけどaboutのページにもあるように、「どこか他人事ではない」という言葉がとてもしっくり来るというか、よそのことのようだけどよそのことではない、そんな雰囲気を全体に纏っているな、と思いました。テレビで田舎を旅する旅行番組なんかを見ていると、どこかで見たことのあるような風景が飛び込んでくることがあって勝手に親近感を感じたりするけれど、少しあの感覚に近いというか似ているとも感じたり。
福知山の三岳地区という、福知山市の中心部から少し離れた標高の高い地域でこういった活動をされていると知ってから、福知山に行くたびに山を見るようになり、その周りをぐるりと見渡してみると本当に自分の住んでいる地域は「山山」なのだと気づいた。山、山、山、山、地続きならぬ山続きで、山が途切れる場所はなく、普段Macと睨めっこばかりしている生活から少し目線を上に上げてみるとこういった感覚になるのだな、と思った。京都府北部〜広く山陰地域=「このあたり」という言葉通り、山が繋がってさえいれば「このあたり」なのだ、という謎の共通認識が生まれて、疲れていたり落ち込んだりしている時に山を見ると、なんだか救われるような気持ちにもなった。
この案件の作業をしている時、NGT48の「世界の人へ」という曲が持つ雰囲気がなんとなく山山アートセンターのそれと似ている気がしてずっと聴いていたのだけれど、この世に存在しているものをインターネットという媒体を使って伝える、そんな仕事をしているのだと改めて感じた。例えばアイドルだとテレビだったりコンサートだったりインターネットだったりするけれど、自分のそれはインターネットなのだな、と。
福知山の山奥で行われているこのプロジェクトが、山のない場所、山のある場所、色んな場所に伝わればいいな、ということを考えながらサイトを作っていました。じわじわとこのプロジェクトがサイトを通して世界に広まっていけるといいな、と思っています。自分の出来ることはほんの微力なのですが、その力を持ち寄って、一緒に発展させていけたら、と。まだまだですが、これからよろしくお願いします。