先日、東京に大寒波が襲来して雪が降っているのを他人事のようにテレビで見ていて(実際他人事なのだけれど)、大変そうだなあなんて思っていたら、今度はこちらも雪が降ってきて、毎年同じような光景を見ているはずなのに、やっぱりはしゃいでしまった。雪には人の冷静さを失わせる魔力があるらしい。
とはいえ、どうせたいしたことないだろう、と油断していたのだけれど、思ったよりも長く降り続いて、今日の朝、窓から外を見たらびっくりしてしまった。なんか、去年もそんな感じだったなあ。長靴を履いて近所を歩いてみたら、防火水槽が凍っていたりする。川まで行く道で遭難しそうになる。雪が降ると景色が一変する。
雪の話題なんて、関東の人からしたらもう辟易気味かもしれないけど、やっぱり普段見ている景色がガラッと白色に染まるのは見ていて楽しくて、雪が止んだり、太陽の光が射してきた瞬間に、また風景が変わり始めるのが面白い。「今、写真を撮らなきゃ!」と思う瞬間が多すぎて忙しい。1日3回くらいは外に出て写真を撮っている。
雪が積もった山々を眺めるのが一番好きで、なんともいえない、心の底から浄化されていくような気持ちになる。少し藍色がかった山の青と、粉砂糖みたいに振りかかった雪の白のコントラストが見ていて気持ちいいんだろうな。
こういう、日常の光景を綺麗に飾った言葉で書けばいいのか、ありのままを書いたらいいのかが分からなくなる時がある。どれも本音には違いない。違いないんだけど、後で読んだ時の気恥ずかしさは若干違う気がする。気持ちを表す言葉は難しい。ただ、自分が綺麗だ、と思った瞬間や、それを言葉にすることは大事にしていきたい。その時綺麗だ、と思ったものは、だいたい後から見返しても綺麗なはずだから。